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公務の重さと犯罪の結果責任

「水俣病関西訴訟」で最高裁が15日に、国と県との行政責任を認める判決を出しました。

以前字幕ライブラリーで見た、
「水俣病 空白の病像」という番組を、思い出す。

これは、その原因物質メチル水銀の研究が、日本では大幅に遅れており、
その問題点を水俣病に携わった医学者達の証言の中から浮き彫りにしたものです。
未知の症例に直面した医療関係者は、どうあるべきか?
そこで必要とされる謙虚さを知るには、充分すぎる事例です。

さらに、
医学的に十分把握できていないから、行政が充分な対処をし得なかった、
とは到底思えませんでした。

それならば、今後、先例の無い事件に遭遇した時、行政は頼りにならない、ということになってしまう。
なによりも、住民(県民であれ国民であれ)の生命・健康が脅かされている時に、
怠慢であったり、責任逃れをしていたり、してはならないと痛感させられ、
行政に携わるものの責務の重さをも、まざまざと見せ付けられました。
他の薬害事件も併せて思い起こされる。

公務の職責をあらためて、見直し、
このような事例を風化させずに、
生かし続ける必要があります。

同じようなことが、他の方面でも言え、例えば、司法。
この頃は、刑法第39条に関わる判決が注目を集めている。
判決の検証が行われておらず、
犯罪被害者の目から見たら酷いことが数多くあるらしい。
そういう観点から、「そして殺人者は野に放たれる 」という本を読んでみようと思っています。

犯罪被害者が、救急車で運ばれ、治療を受けたら、その家族がそれらの経費を負担する。
しかし、犯罪者の方はどうなのでしょう?
今まで知らずにきた事の中に、「えっ?なんか、おかしい!」
ということがまだまだあるように思えてきました。

免許証の書き換えに行ったときの講習で、
罰則が重くなったのを知ったとき、岩波新書の「交通死」を思い出しました。
これは、被害者の立場から是正された事例だと思い至る。

犯罪における故意の有無より、結果責任を問う流れが窺えます。
by kimipoem | 2004-10-16 21:05
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ポケットには納まりきれないものを…(笑)
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